今日は特別な日。

Boa noite!

今日は1日中雨だった。

とーーーーっても久しぶりの雨。なんか気持ちよかった。

今日は私の人生の中でいちばん大きな、大切な女性の話を。

大学時代に働いていた糸島という海沿いのカフェの常連さんだったりょうさんとジェームス。

大分出身のりょうさんは、息子2人を連れたシンルグマザーで、バリバリと働いていた。いっときして、画家である2人目の旦那さんジェームスと一緒にDOVERというギャラリーを始めた。

お腹にはジェームスとの赤ちゃん。築80年の古いお漬物保存庫だった200坪の倉庫を、2年かけてすべて手作りでリニューアル。半分はアートスペース、残り半分はデザイナーでもあったりょうさんオリジナルの革製品を製作、販売するスペース。

とにかくかっこよくて、すぐにテレビや雑誌が飛びついてきて、糸島の大人気ショップになった。

でも、なんで人気になったかっていうと、とにかくみんなりょうさんに会いに行ってた。

人のいいところをちゃんと見てくれる。そして死ぬほど優しい。いつも明るくて面白くて。

とにかくりょうさんのファン(特に女性ファン)がひっきりなしに絶えずお店にきてはりょうさんとおしゃべりしにきていた。

私もりょうさんに憧れて、時々お店に行っていた。

オープンから約1年後、私がコンピューターの会社をやめてピラティスのインストラクターをしながら海沿いのレストランでバイトを始めたころ、りょうさん一家が同じ海沿いのマンションに引っ越してきた。そして、りょうさんの癌が発覚した。

乳がんで、ちゃんと治療すれば治る、という話だったし、りょうさんもみんなもそう本当に信じてた。

私に「お店を手伝って」と声をかけてもらった時は、とりあえずアルバイトという感じだったのだけど、いつしか店長という名前をもらった。いつも周りに私のことを褒めてくれて、夏子のおかげでお店が回る、わたしは遊びまわれる、と言いふらしてくれて(笑)、なんでも任せてくれるようになったりょうさんのおかげで仕事も楽しく、一緒に働いていたビッキーさんとやすこさんという、本当に素敵すぎる仲間にも恵まれて、毎日が本当に楽しかった。

癌が再発してからは病院通いが長くなって、3人でお店をなんとか切り盛りしてた。りょうさんだったらどうするかな、と、いつもそればかりを考えてた。

働き始めて7年目の大晦日の夜、りょうさんが病院に運ばれてからは、とても静かな日々だった。

余命3日と言われたこともあったけど、その後復活して数年間元気になったりしていたので、このときも、余命2週間と言われたけど本当に信じていなかった。

だけど、最後の2週間。痛みから解放されたりょうさんと毎日ゆっくり話をして過ごせた時間は、私にとって、人生の宝物。

お店にいても、やすこさんとビッキーさんが、「夏子さん、りょうさんのところに行ってきて!お店は任せて!」と、いつも私を送り出してくれていた。暖房もいっさい効かない吹きっさらしのおじいちゃん倉庫だったから、工房は本当に寒かった。

お店で飼ってたかわいいかわいいトラ(猫)もいつも寒いお店でじーっとみんなを待ってた。(待ってたのか?ご飯だけかな。。)

やすこさんとビッキーさんは本当に最高の家族。りょうさんは最強のふたりを選んだなぁと、彼女の人を見る目は本当にすごいと思う。そして彼女たちのファミリーもちょー最高。あぁ、会いたいなぁ、、、

1月20日の朝10時に、本当に安らかな眠りについて、幸せそうな顔で天国に旅立ったりょうさん。

前日の夜まで、わりと元気に話しをしていた。

人が生きて、死ぬ、という過程をしっかりと側で見つめて、話して、最後まで見届けることができたことは、本当にありがたいこと。私の中で、人の死というのは、肉体の死であって、魂は永遠に生き続けるんだと信じている。

りょうさんはたぶん、この煩雑な世の中にはそぐわなかった。ピュアなおとぎ話の中で生きていく女性なんだと思う。

だから今、きっと天国で、大好きな真っ白のワンピースをきて、大好きな犬とイケメンを連れてニコニコ遊んでるんじゃないかと思ってる。

彼女からもらったたくさんの愛は、私の中で、たっぷりと栄養になってる。だから、どこにいても、なにをしても、あんまり不安じゃないんだと思う。いつもどこかで、「大丈夫よ〜心配ないわよ〜」と笑ってくれてる気がするから。

そしてりょうさんのお店の運営、仕事や人に対する感謝の気持ち、たくさん勉強させてもらった。

いつも、わたしたちに、「お店、楽しい??」と聞いてくれてた。働いてるみんなが楽しくないと、お店をやってる意味がないと。このりょうさんのモットーは私の人生のモットーになってる。

最初の頃は、何度かクビになりかけたり、もう無理かと思ってやめようと思ったこともあった。けど、話し合ううちに、少しずつお互いのことを理解しあって、自然といい形になっていった。りょうさんの器の大きさのおかげ。そして、支えてくれたやすこさんビッキーさんやお店を支えてくれてたたくさんの人たちのおかげ。あ、犬と猫も。

今もDOVERは糸島でジェームスががんばってお店を運営してる。

今日で丸3年。いつもお店の裏でこっそりとワインを開けて飲みながら、ゲラゲラと笑いながら仕事していた。

あーりょうさんに話したいくだらない話がいっぱいあるなぁ〜。今日はワインを飲んで寝よう。

 

りょうさん語録:「愛よ愛!!!愛なのよ〜〜〜」

 

愛がすべて。おやすみなさい❤︎❤︎❤︎

 

 

 

 

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