Boa tarde!
今日は風が強くて寒い!昨日は半袖で歩けるような気候だったけど今日は海沿いの街らしく、北風ビュービュー、でも空は真っ青です。
先日、いつも一緒にツアーをしているリスボンっ子スケーターのセルジオと奥さんバーバラのおうちに夜ご飯を食べに行ったとき、「夏子、モンサラーシュはとってもいいところだから絶対連れて行く!!いつにする?日にちを決めないと永遠に行かないからね夏子は!」と、ポルトガル人らしくなく3週間前くらいから予定を決めて、連れて行ってもらいました。
ちなみに、いつもそうなのですが、前々から予定が決まると、楽しみなことでも、その日が近くにつれてだんだんと行きたくなくなるのは私だけでしょうか、、、昔はこれで真剣に悩んだこともある。
当日は朝9時半に近所のショッピングセンターに集合。いざ当日になると、とってもいい天気でわくわくする。しかも久しぶりのアレンテージョ地方!
モンサラーシュはポルトガルで一番美しい村と言われているアレンテージョ地方、スペインとの国境近くに位置する城壁に囲まれた昔ながらの村。テージョ川を渡るといっきに北海道のような、遠くまで見渡せる素朴な田園風景が広がる、豊かな自然があるのがポルトガルの良いところ。アレンテージョ地方は交通機関でのアクセスがあまりよくない(バスはあります。でも本数がとっても少ない。)ので、観光客もあまり訪れることがなくて、観光フィーバーのリスボンとはうって変わって本当にのんびりとしています。途中で見つけた路上で野菜やハーブを売っている車を発見。
手作りのオリーブや旬のアスパラも売ってた。
わたしはハーブティー用の名前がわからないレモンっぽい香りのする葉っぱをゲット。
自由にのんびりと過ごす牛や馬、そしてたくさんのオリーブの木を横目にドライブすること約2時間。
モンサラーシュに到着。この日は日曜だったけど、観光客もまばらでとっても静か。ここには中世の風景がそのまま残ってます。
アレンテージョ地方を一望できる。ため息が出る美しさ。
城壁の中は、白い壁と赤い屋根のおうちたちがおとぎ話みたいにかわいいモンサラーシュ。
まずはセルジオが予約してくれていたレストランへ。
Sabores de Monsarazというレストラン。家族で経営しているようで、入り口を覗くと、娘さんらしき人がでてきて、予約をしていると言ったら厨房のおばあちゃんが登場。名前を確認して、なにかしらポルトガル語で冗談を言って(わからなかった、、)中に通してくれました。
すでにポルトガル人のお客さんがちらほら。そして次から次にくるお客さんを満席だといって断っていました。(でも結局ランチ食べ終わるまで満席にはなっていなかったような、、笑)
スターターは水牛のチーズとトマトのカプレーゼ、そしてチョリソー。モンサラーシュの近くのセルジオお気に入りのワイナリーのワインがあったのでそちらをセレクト。ちなみにポルトガルはワイン2杯くらいまでは飲酒運転OK。自己責任です。
メインメニューは厨房のボスおばあちゃんが説明しにきてくれます。今回選んだのは、Cozido de grãoとミガスdeバカリャウというアレンテージョ地方の郷土料理。
まずはCozido de grão。ひよこ豆のごった煮という意味。たくさんのチョリソーやお野菜、そしてひよこ豆。たっぷりとおいしい出汁を吸ったひよこ豆が美味しい!!スープにいろいろなお肉やお野菜の旨味が滲み出ていて最高でした。ちなみにCozido Portuguesa というポルトガルの定番料理、様々なお肉、チョリソーとキャベツなどのごった煮はリスボンのローカルレストランでどこでも食べられるのですが、お店によっては味が全然違う。いままでトライしたなかで美味しいと思ったのは1回だけかな、、(O Sateliteというグラサにあるローカルレストラン)。
そして次、ミガスde バカリャウ。
ミガスとはアレンテージョ地方の名物料理。パンが有名なアレンテージョ地方。数日経って硬くなってしまったパンをスープに浸してオーブンで焼くことで古くなったパンをまたおいしく食べるために考えられた料理。たっぷりのオリーブオイルとバカリャウの味が染み込んだパンがカリッとオーブンで焼かれていて、これまた美味。ワインが進む。
そしてデザートには、アレンテージョ地方定番のBolo Realと呼ばれるケーキ。Abobora Chilaというかぼちゃの一種を使って、卵とアーモンドフラワー、そしてたっぷりのお砂糖でできてるあまーいケーキ。
なかに繊維のようなかぼちゃがたくさん詰まっていて美味しかった(甘さが控えめだったらもっと美味しいと思ってしまう日本人なわたし。)
ちなみにここのボスらしきおばぁちゃん、あとからWebsite見てみたらやはりちょっとした有名おばあちゃんだった!彼女のあったかいポルトガル郷土料理はたくさんの地元の人たちから愛されてやまないみたい。ほんと美味しかったな〜そして景色も最高だった。
食べ終わった後はお散歩。モンサラーシュはとっても小さいので30分くらいでまわれる。一番上には中世の闘牛場が残っていて、眺めがとってもいい。
そしてモンサラーシュの中にあるワイナリーErvideiraの直売店へ。
ワイン通のセルジオは真剣。
試飲しまくるわたしとバーバラ。
ここで買ったワイン、とくに馬の絵が書いてある赤ワインは5€くらいだったけどとっても美味しかった!
つぎの目的地、ユネスコ世界遺産にも登録されているEvoraという街に向かう道の途中にある、陶器の街で少しだけお買い物。
かわいくてポルトガルらしい器をバーバラもわたしもお買い上げ〜。
そしてエヴォラに到着。
ここには1世紀、ローマ時代からのこる神殿なんかもあってロマンチックな街。
そんなこんなで、モンサラーシュ&エヴォラも、きっとポルトガル日帰りツアーにいいなぁと思いました。ご興味ある方はぜひ!(宣伝になってしまった笑)
2019年のポルトガル国民調査によると、ポルトガル、リスボンはここ数年の急激な観光客の増加、オーバーツーリズムで、ポルトガル人の70%はこのツーリズムにアンハッピーとのこと。そこでポルトガル政府は、2027年までに、リスボン観光に来ている90%の観光客を、リスボン郊外へもっと誘致できるよう対策すると発表しました。リスボン中心地と、車で1時間郊外へ行った素朴でかわいらしい村の、あまりの人の多さの違いに、いろいろと考えさせられる旅でもありました。
セルジオは、ポルトガルの良さはリスボンだけじゃなくて、もっと郊外の、昔ながらの風習が残る村にあると思うと、真面目に話してくれます。
ポルトガルに遊びに来られる際は、ちょっと不便でも、ぜひリスボン以外の、素朴な原風景が残る村へ足を伸ばしてほしいです。
ポルトガルのいいところ、それはとっても素朴であったかくて、地に足がついたポルトガルに住む人たちのことだとおもう。セルジオ&バーバラ、本当にありがとう。